万葉集

正月立ち

春の来たらばかくしこそ梅を招(を)きつつ楽しき終へめ(大弐紀卿、巻第五815)☆お正月が来て春がきたら、梅を愛でて楽しみを尽くしましょう、みたいなところ。梅を愛でる、とはここでは詩歌を詠むことなんだけど、なんで詩歌を詠むのかは思案中。☆眠い。花粉症…

霞立つ

春日の里の梅の花山の下風に散りこすなゆめ巻八(一四三七)大伴宿禰村上☆春日というのは奈良県の。霞と春日で、カスカスとかけているのだろうか?うーん。ゆめ、は決して。ただこういう使い方はかわいい。☆今日は嫌なメールを2通送った。嫌なというのは、…

雪の上に

照れる月夜に梅の花折りて贈らむ愛しき児もがも 〔巻十八・四一三四〕 大伴家持☆もがも、は〜があったらなぁみたいな意味で。児は子どものことじゃなく、親しみを覚える人を。梅の花を贈るような親しい人がいたらね、という感じか。そういう気持ちまああるの…

梅ちらほら

「萬葉のうちにある梅の歌では、私は、坂上女郎の、 さかづきに梅の花うけて思ふどち 飲みてののちは散らむともよし が何か心象に沁みてくるような香があってわすれられない。王朝自由主義の中の明るい女性たちが、男どちと打ち交じって、杯を唇にあてている…

九月の

時雨の雨に沾れとほり春日の山は色づきにけり 〔巻十・二一八〇〕 作者不詳☆九月はながつき訓ませるのだらうか。長くはないが長月…。春日は奈良のことだと思うが、どこの山も色づいてるのでしやうか。ヨーロッパのサイダーのラベルを模したもの。サイダーぽ…

秋風に

大和へ越ゆる雁がねはいや遠ざかる雲がくりつつ 〔万葉集巻十・二一二八〕 作者不詳☆情景をうたったもので、特に感情の揺さぶりも個人的にはないが、思い浮かべることで懐かしみがふっとこみ上げること。以前は劇的な感情の起伏をもたらすものが感動的と思っ…

朝にゆく

雁の鳴く音は吾が如くもの念へかも声の悲しき 〔巻十・二一三七〕 作者不詳☆夢ですごく嫌なことがあった。いわゆる悪夢で、起きて心臓がどくどくしていた。ただし、現実の方でそれ以上の嫌なこと続きだったので、起きてほっとできることにお得感を覚えた。現…

秋の夜の

霧立ちわたり おほほしく 夢にぞ見つる 妹(いも)が姿を柿本人麻呂の歌集 新世界よりとテロリズムのことをまだ考えていた。音楽は暴力、みたいなことは間々聞くけど。類似性があるのか。 ☆机に突っ伏してしばらく仮眠。寒いのはだめだ。

秋の野に

咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花 (山上憶良 660~733頃) 指はおよび。 花ではないものを、日々勘定しているワテクシ。 コレは毎日やってるけども、何のための仕事なのかわからないことがある。 ちょっと晩に寝たら、どっと疲労が出る。あんまり…

一区切り

ついて、新年度ですね。 前年度のできてないことが大杉。☆いろんな人の意外な一面を垣間見た夜。サツバツとした気持ちではないけど、胡乱な感じ。 ☆おやすみなさい

やちくさの

八千種の 花はうつろふ常磐なる 松のさ枝を我は結ばな数々の 花は色が褪せる常磐木の 松の小枝をわれわれは結ぼう(右中弁大伴宿禰家持20-4501)…咲く花の一時の栄えに対して永遠性のある松を対比させたもの。松の枝を結ぶことは、吉凶を占い、また無事・幸…

うつせみの

うつせみの 命を長く ありこそと留まれる我は 斎ひて待たむうつせみの命が長くあるようにと残ったわたしは斎み慎んで待とう(13-3292)*旅や狩猟に出る者の留守宅は、斎戒してさまざまの禁忌を守り、外部の人にもみだりに会わないようにして、安全を祈った。☆…

ぬばたま

居明かして 君をば待たむぬばたまの 我が黒髪に霜は降るとも夜を明かして待ちましょうぬばたまのわたしの黒髪に霜が降ろうとも(万葉集2-89)☆最近知った言葉、ぬばたまアヤメ科の植物ひおうぎの真黒な実をいう。ぬばたま、という語感がなんとも。当ててある…

たゆたひ

大舟の 泊つる泊まりの たゆたひに物思ひ痩せぬ 人の児ゆゑに大舟は港に泊まって 揺れているように不安でたまらず 思い悩んで痩せてしまった他人の女のために(万葉集2-122)☆今日覚えた言葉、たゆたひ動揺すること。舟が動揺することと心が揺れて思い悩むこ…