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私も自分の

聖者が描きたい。私の魂の醜悪さに安息を与えてくれる自分の聖者を創りだしたい。それは私の文学の唯一の念願である。が、目下の私は泥棒か人殺しか鼻持のならない助平根性でも描くよりほかに仕様がない。いや、それすらも書けそうもないのだ。ただ私自身、泥棒を働きたくなったり、人を殺したくなったり、強姦を企んでみたり、そういうやりきれない日常を送っているにすぎない。諦らめ、抑制、又慾望。全てがなんという負担であろうか。1935 坂口安吾「悲願に就て──「文芸」の作品批評に関聯して──」

後半の坂口氏歯に衣着せぬ感じでなんとも。


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カラマーゾフの兄弟のアリョーシャを受けての言でした。

虫の音がりんりん聞こえるおらが山。