そして吉原はない、

赤線もない。無いかのようにすべて見える。変遷に変遷してゆくテンポだけが意識にある。だがこうして庭の紅梅を頬杖ついて見ていると、紅梅の深さは何かへ抵抗しているみたいにあくまで真紅であった。明治の色とも変っていず、その幹を切っても幹のしんまで紅いのだからふしぎでならない。

(昭和三十五年)「吉川英治全集・47 草思堂随筆」講談社、1970(昭和45)年6月20日


紅梅のあかと赤線のあかをかけているぽい。冒頭にもあるけれど、紅梅といってもいろんな赤色があるそうで。淡いのからどす黒いのまで。


冬型の気圧配置のおかげでキツい。キツいというかキチー。絶賛頭痛と吐き気と倦怠感。まあ頑張って起きれてはいる。体調不良がアレなくらいで、特にメンタルまではやられていない感じは大事かなと思っている。