読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

島嶼部、

本の感想

それは劇作品である。哲学的という名が私たちに与える思想家の世界から分離し、そこから離脱しなければそれに接岸する(aborder)ことができないと私は言いたい。登場人物たちが相互の連関においてのみならず、より深くある具体的状況のなかで私に課せられるたびに、私は、不適切ながら私のシステム(mon systeme)とみなされえたかもしれないものすべてを背後に置き去りにしたという感情を抱いたものだ。実際に遂行されたこと、それは真の脱ー中心化であり、この変動はいつも私のにとっては解放の感情を伴っていたと付言したい。さながら私は牢獄から脱走したかのようだった。(Le secret est dans les lies,Plon,1967,p.8)

島々、それは戯曲だ。なぜなら、
島に接岸するためと同様、劇作品に接岸するためにも、岸辺(rivage)を離れねばならないからだ。省察主体は自分自身から離脱し、自分自身を忘れ、彼が構想し、生を与えようと試みた諸存在のうちに沈潜し、そこに呑み込まれるのでなければならないのだ。付け加えておけばーー不自然とは私は思わないがーー、私の作品のなかで大陸部と島々を結ぶのは音楽である。真に最も深い層である音楽なのだ。(E,pp.54-55)




f:id:kakushisetutoshokan:20151025004730j:plain


島々を比喩で見かけるのが珍しく。


上の書き方だと音楽は海、といふことだらうか。