オーディオブック

の一つに、中国の壺の話。


あるとき、都の大通りに壺を持った僧侶が来て、「この壺はみんなのものであり、みんなのものではない」と言う。


壺は物を入れるとすごく綺麗な音を立てるので、みんな争って石やら物やらを放り込んだ。

そこに一人のお金持ちがやって来てこう言った。


「この壺はみんなのものですよね?」

僧侶「そうよね」

富者「とすると、僕のものでもあると?」

僧侶「そうね」

富者「じゃあ僕がこの壺もらってもいいですか?」

僧侶「いいわよ」

富者、壺を持ち上げようとして壺に吸い込まれて消える。すごくいい音で。



というお話があった。タイトルは忘れた。


たまにこの壺の話を思い出す。


自分のものにしたいけど、自分のものにしちゃいけないと思う時にだ。



切ない。



f:id:kakushisetutoshokan:20150514204348j:plain

明日は金曜日。