オーディオブック
の一つに、中国の壺の話。
あるとき、都の大通りに壺を持った僧侶が来て、「この壺はみんなのものであり、みんなのものではない」と言う。
壺は物を入れるとすごく綺麗な音を立てるので、みんな争って石やら物やらを放り込んだ。
そこに一人のお金持ちがやって来てこう言った。
「この壺はみんなのものですよね?」
僧侶「そうよね」
富者「とすると、僕のものでもあると?」
僧侶「そうね」
富者「じゃあ僕がこの壺もらってもいいですか?」
僧侶「いいわよ」
富者、壺を持ち上げようとして壺に吸い込まれて消える。すごくいい音で。
☆
というお話があった。タイトルは忘れた。
たまにこの壺の話を思い出す。
自分のものにしたいけど、自分のものにしちゃいけないと思う時にだ。
☆
切ない。
明日は金曜日。