深夜ラジオ

こんにちは。いつも夜に投稿しがちなのですが、今日はちょっと時間ができたので。以下の文章、暇つぶしにどうぞ。



小学校時代から、ラジオを聴くのが気に入っていて、親に頼んで誕生日にAIWAのものだけどポータブルタイプの小さいラジオを買ってもらったり。確か¥980-くらい。プラスチックながらシルバーのシンプルなボディはすごくカッコ良く見えた。


自分の好きな番組を持つのが楽しかった。多分、ラジオ番組の持つ、あの共同性が魅力なのかもしれない、とこの頃思う。

パーソナリティとリスナーとの独特な距離感が子どもにも新鮮だった。放送局はとても遠いところにあるのに、まるで近くで話してくれているようなあの親密さ。多彩な音の数々。


とはいえ、大学の講義で曲がりなりに、ラジオもプロパガンダ(思想・教義を広める宣伝)に使用されるというのを聞いて、幾分かラジオ熱も冷めたりしたのだけど、それでも、一人暮らしのときなどは、家事や手仕事をしながら、情報収集もかねて聴いていた。あくまで情報収集ツールの一つ、あまり深くコミットしなければ、といった感じで。



本題は実はラジオではなく、とある深夜のラジオ番組のことである。


その番組は伊集院光氏がパーソナリティを務めているので、ご存知の方も多いと思う。そこであの有名なカフカ(18 83-1924)の『変身』が取り上げられていた。

ちょっと事典から内容の紹介を。

カフカの最も有名な作品。中編小説。1912年11月から12月にかけて執筆,15年に発表されたが,第2次大戦後に至って,全世界の芸術に衝撃的な影響を与えることになった。 〈ある朝グレーゴル・ザムザが,不安な夢から目覚めてみると,彼は自分がベッドの中で,大きな毒虫に変わっているのに気がついた。……夢ではなかった〉と始まるこの小説は,巨大な甲虫に変身した布地のセールスマン,グレーゴルの内面的な独白を書きつづる一方,彼の変身によって経済的な支柱を失ったザムザ一家の,この甲虫への対応の変化を物語っていく。」(世界大百科事典 第2版)


高校生くらいのときになんとなくぱらーっと読んだ記憶があるのだけど、伊集院氏の話を聞いていると、あれってそういう話だったの?!と思い、読み直すきっかけとなった。


それから、カフカに興味を持ち始めた、といういきさつである。


もちろん、読み方は自由だ、という手垢のついた言葉を引っ張りながらも、再読のきっかけって思いがけないプレゼントのようで嬉しいものだ。


もしよければ秋の夜長にみなさんもどうぞ。(リンクから視聴できない場合はYouTube伊集院光 カフカで検索してみて頂ければと)



ではでは。